◇ Tさんからの便り
今回の講演会は、中学校生活最後のものでした。今まで何十回と講演を聞いてきた中で、今回の講演は一番難しく、そして興味深いものでした。
これまで私は、「宇宙」という言葉を聞くと、頭の中では疑問符が飛び交っていました。そして柳沢先生のおっしゃたような「宇宙に果てはあるのか、その周りには何があるのか?」「時間の流れはどこから始まって、どこで終わるのか?」・・・・そんな疑問はいくらでも出てくるのに、誰にも、そして自分にも答えは分かりませんでした。
昔の科学者や天文学者でさえ、これらのことについて研究を続けているというのですから、答えが出せるのは何世紀も先・・・・もしくは永久に分からないのでは?と思います。
そう考えると、自分が今、そのことを考えていると時間の無駄である、とさえ思えてきます。しかしそれでも、誰にも分からない未知の世界・・・宇宙という存在への関心は、高まるばかりです。
私は将来、天文学者になりたい、という訳ではありませんが、これから私達が先頭に立っていく時代、少しでも宇宙(やその他の)謎が解明できるように、何らかのかたちで協力していきたいです。
今、受験生である私達に一番大切なのは「勉強すること」です。柳沢先生のお話しを聞いていなかったら、何で国語で古文が読めなくてはならないのか、何で日本で英語を習うのか、何で社会で過ぎ去った歴史を学ぶのか?そんなキリがないことばかり考えて、あいまいな気持ちで入試に臨んでいたかもしれません。
しかし、柳沢先生の「たくさんのことを学ぶことで一つの答えが見えてくる」・・・この言葉は強く心に残りました。
私の場合、入試まであと約2ヶ月・・・。
本番で自分の力を最大に発揮できるよう、先生の言葉を忘れずに、精一杯勉強していきたいです。
◇ H君からの便り
今回の講演会を聞いて私は、大切なことを学んだ。
ルーム長としてクラスをまとめるべき立場にありながら、何かと自分一人の意見を押し通してしまうことが多い。
しかし講演の中で目が見えない人のゾウのとらえ方がさまざまであったように、クラス三十九人の一人一人の意見は人それぞれである。自分の意見を押し通すだけでは、とうていクラスがまとまることはない。
これからは色の違ったボールを一つの大きなボールに統合、まとめることが大切になってくると思う。自分1人では何もできないのであって三十九人そろって初めて一つの事ができる。
技術開発も同じであるように、一人で研究している内は、見えてくるものは、ろうそくの光で見える極みや小さな範囲でしかない。しかし、二人、三人と増えていくに従ってランプになり、街灯になっていく。そして全員が集まれば太陽になる。だんだんと影がなくなり、見えてくるものが多くなる。
全員集まっても全てが見える訳ではないかもしれない。しかし、そこには¨夢を現実にするチャンス¨が転がっているのだと思う。
何ごともあきらめては終わり。あきらめさえしなければ¨夢が夢でなくなる¨ときも来るかもしれない。そんな時のためにいろいろな学問を身に付けていなければならない。新しい開発と発見に想いをめぐらせ更なる科学の良い方向への進歩に期待したい。
それとともに、一組の一人一人が強い気持ちで結びついたクラスになるように、残り三ヶ月だけれども、まずは自分から小さな小さなろうそくの灯をともしたい。
◇ Yさんからの便り
題からして難しそうな話になると想像していましたが、まず最初っから理解しにくく¨絶対的真理ってこらなんだよ!¨という感じで講師の柳沢さんが理解しやすく話して下さっていたようなのですが、私はさっぱり分かりませんでした。
理解しようと必死で耳を傾けたのだけれどなんとなくこういうことかなあー?しか分からなく、自分の理解力や知識力等に不安を持ちました。
しばらく聞いているといろいろな学者でも証明できない宇宙の謎があると言うのでちょっと興味をそそられると、それは¨宇宙の果てとは?時間の始まりと終わりとは?¨と私もふっと思ったことがあったのだけれどそんなこと知っている人がいるのか。とにかく私が考えたって無駄だと、胸の底へ深く閉まっていました。
しかし、柳沢さんが図で詳しくそれに関することを話して下さり、思ったより、おもしろく感じられました。
最後になると、¨一つのことを学ぶにも、たくさんの知識が必要だ¨というようなことを言われ、つまり理科をするにも数学もできなければならないということで当たり前だけど深く心に残り、印象深かったです。
あと、¨開発¨に向いている人は¨集中力¨がある人で、今の私達にとても大切なことなので、しっかり集中して勉強にはげむようにしたいです。
◇ Yさんからの便り
今日は五、六時間目に講演会がありました。
講師の先生は柳沢健先生で題目は「宇宙の構造とメカニズム」でした。
私は題目を見てとても難しそうなお話できっと、私には理解できないだろうなと思いました。そして、思ったとおりに先生のお話はとても難しくあまり理解できませんでした。
その中でも私が少し理解でき興味を持ったお話は二つあります。
一つめは宇宙のエネルギーの「悪魔の方程式」についてです。この、アインシュタインのE=mc2の方程式は原子爆弾に使われたので「悪魔の方程式」と呼ばれていることを初めて知りました。
二つめは私達が最近、国語で勉強した芭蕉についてです。私がこのお話を聞いて一番びっくりしたことは「芭蕉は文学者であると同時に科学者であった」ということです。
私は今日、柳沢先生のお話を聞いて学んだことは一つのことだけに集中するよりも色々なことに手をつけて様々なことを学んだほうがためになるということでした。
これを参考にして勉強もその他のことも頑張っていきたいです。
◇ Aさんからの便り
私はこれまで宇宙についてあまり興味を持ったことがありませんでした。というのも謎も多いし非現実的な程遠い問題に感じられたからです。
全体的に難しいお話でしたが、時間がどこから始まりどこに終わるとか、宇宙の果てはどこなのかなど私も素朴に感じたことのある疑問についても話されていたので、そういった身近な存在のお話はすごく印象に残りました。
そして、それらの時間や空間というものは物質から生まれるのだと知り、増々宇宙の謎が深まったと同時に強く興味を抱かされました。
光速や宇宙の構造についてもまだまだ疑問や分からないことは沢山あるけれども、有名な科学者だってどんな発明者もきっかけは「発見」にあると柳沢先生は言っていて、そんなことから逆を言えばこれから沢山の謎が解明され、新たな発見の可能性が高いといえるのではないかと思います。
「宇宙」というとても大きな規模の計り知れない問題について今の私にはとうてい分からないけれど、一つの問題を解くためには他の多くを学ばなければ解決の糸口が掴めないという先生の言葉は今の私にも実行できることだと思うので、勉強になりました。
◇ A君からの便り
今日は、柳沢先生の「宇宙の構造とメカニズム」という演題でのお話を聞きましたが、今ではあたり前と思われていることも、昔の人々の間では、まったく知られていない(知るよしもない)ことを自分の力で見つけ出してしまったニュートンやアインシュタインは、とてもすごい人たちだと思いました。
物質のまわりには大きさによって異なった時間が存在し、今、ぼくたちは、時空を光の速さで旅しているといった、普通の考えでは思いもつかないことを柳沢先生は言っていました。
ニュートンやアインシュタインといったものすごい発見をした人たちには、普通の人とはちがった物の見方や考えをもっているように思います。
そのためには、一つの学問だけを勉強するのではなくて、いろいろなことに興味を持ち、さまざまな考え方を身に付けなければならないと感じました。
発明ではなく発見であると柳沢先生は言っていましたが、ぼくは、工業系の高校へ行きたいと思っているのでそういった思いは非常に大切なものであると思いました。
ぼくも、一般的常識や考えにとらわれない想像力を、いろいろな分野から大きくふくらませることのできるような人になりたいと思いました。