これは先ほど言ったように、いろんな科学者が研究したものとかそういうものを私も勉強するわけですけども、問題はそれをどういうふうに「解釈する」かなんですね。
何て言うんですかね、知識っていう形で記憶するだけの人もいますし、「ちょっと待てよ、これはどういうことを言っているんだ」と。
さっき言ったように、アインシュタインはどういうことを言っているんだと。あるいはニュートンは何を言っているんだということを自分で解釈するということが大事なんですね。
それは自分なりに考えて、これはこういうことじゃないかと、ああいうことじゃないかと、こういうふうに考えるとつじつまがあうと。さっき言った地上に映った影絵みたいなものですね。
その中でどうもこれが正しいんじゃないかというとこまで突き詰めていくということが科学者の姿勢なんじゃないかなというふうに思います。
今日説明する中で、私は科学だけじゃなくて芭蕉の話もしましたし、哲学的な話もしましたけども、1つのものを理解するには1つの学問だけでは足りないわけですね。
ですから数学だけやればいいっていうものでもなくて、音楽もやらなきゃいかん、国語もやらなきゃいかん。文学も経済学も全部やらないと、実はさっき言った、その映った影をこうだと言うことがなかなかできないわけですね。
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