Linear 長野県穂高東中学校にての講演(2003.12.02)より

宇宙の構造とメカニズム
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(18)物質が空間と時間を発生させる

 ですからこの問題を解くには宇宙は「入れもの」であるという考えをもったらだめだと。あるいは時間が「流れる」っていう考え方をもってたら解けないですね。

 先ほど言ったようにアインシュタインの話をしましたけども、「物質の周りにくっついている」っていうふうに考えればいいんですね。

 例えば物質があったときに、この周りに空間と時間が部品みたいにくっついているとこういうふうに考えればいいわけです。

              物質の周りに空間と時間がくっついている絵(板書)

 それはどういうことを言っているかというと、極端に言えば皆さん誰でもいいんですが、宇宙にひとりしかいない。宇宙にたったひとりしかいないといったときに、この周りに空間があるとか時間があるとかどういう説明するかなんですね。

 あるともいえるし、ないともいえると。

 つまり周りに何もないわけですね。私しかいないといったときに、周りに空間があるといってもいいし、ないといってもいいんですね。
 あるいはそのときに周りに何もないわけですから、時間が流れているとか流れていないっていっても、どうやってそれを証明するかね、証明できないですね。

 つまり「2つ以上」いるんですよ。
 2つ以上の物質が在るときに、ここに「1つの空間」というものが出てくるんですね。

            2つの丸(物質)を描いてその中間の空間を示して(板書)

 これが動いたといったときに時間っていうのが出てくるんですね。 

             2つの丸(物質)の片方が動いた状態を示して(板書)

 さらに今度「3つ」出てきたと。そうするとこれとこれの間に空間ができるんですね。これとこれの間に空間ができる。

            丸(物質)を3つにして各々の中間の空間を示して(板書)

 今度はこの空間とこの空間との関係でここに空間ができる。

       3つの丸(物質)の中間にできた空間で囲まれた中央空間を示して(板書)

 つまりその物質の数が増えるにしたがって空間と時間がどんどん増殖するっていうか、増えていくんですね。

 先ほど太陽の周りでは空間はゆがんでいて、時間はゆっくり流れますよと言ったように、つまり「物質が空間と時間を発生させている」んですね。
 ですから、その重たい物質の周りでは空間が曲がり時間はゆっくり流れる。

 ですから宇宙とは何だということになると、たくさん物質がありますが、そのあらゆる物質の相互の位置関係、それと変化だと。相互の位置の変化だとこういうふうに定義できるわけです。

 ですから、何て言うんですかね。宇宙という容器の中にいるというふうに考えると、今言った宇宙の果てがどうなっているんだとこうなりますし、時間の始まりがどうなっているんだということになるんですが、実は空間とか時間っていうのは物質が生んでいるんですね。

 極端に言えば皆さんの周りに「皆さんの時間と空間が生まれている」というふうに考えればいいわけですね。
 ですから、外側はどうなっているんだという話になりますが、この外側っていうのは「あるともいえるし、ないともいえる」んですね。


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