Linear 未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知のワンダーランドをゆく〜知的冒険エッセイから
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あるがままに
 現代社会システムの中枢は情報をもとにしたコンピュータ制御で構成されている。問題は情報で社会システムの制御が可能か否かである。世界最高のコンピュータを駆使しても、今日の情報から明日の社会をしかと予測できるか否かは、はなはだ疑問である。だが目の前の現実は、コンピュータに入力すべき情報集めに奔走し、何らかの未来を抽出しようと、人々は悪戦苦闘の日々をおくっている。結果が、はかばかしくないと、あの情報が間違いだった、この情報が有効であったなどと、あれこれと悩み、一喜一憂を繰り返す。 これで人間が神経衰弱にでもならないほうがおかしい。
 コンピュータはやはりできの悪い機械なのかもしれない。コンピュータを全能と考えるのは、あるいは人間としての自助努力の放棄であり、職務怠慢の証なのかもしれない。
 ビートルズ往年のヒット曲に「Let it be」という曲がある。意味は「あるがままに」である。人間はもう少し自らを信頼すべきである。わからないことはわからないとして、そのままにすることは、ある意味、人間としての英知であり、能力でもある。あるがままに生きていれば、そのうちわかるときがくるのであり、さまざまな状況が訪れようと、あるがままに受けいれればそれで事足りているのである。
 それは生物としての「あまりに当然な自明性」であり、その自明性を我々はどこかで見失ってしまったのである。
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