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ビジョンウィンドウから眺める信濃の四季

窓の向こうに世界が見える〜信州つれづれ紀行から
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清春芸術村 / 山梨県北杜市長坂町
流水音に乗って
 以前ここに来たのは桜の頃であった。3年ほども前になろうか。そのときとは入り口が異なり、入るのに少々とまどったが、なかは何も変わってはいなかった。カットは背に「清春白樺美術館」、正面に「ラ・リューシュ」を配置しての撮影である。昼下がりの庭園には、ここちよく風が渡り、静かな刻が軽やかな流水音に乗ってゆっくりと流れていた。
「清春白樺美術館」
 1983年(昭和58年)に清春芸術村の施設として建設された美術館であり、武者小路実篤、志賀直哉など「白樺」の同人が建設しようとしてその夢を果 せなかった“幻の美術館”を、武者小路、志賀の両氏を敬愛し、個人的にも親交のあった吉井長三が実現したものである。
「ラ・リューシュ」
 この建物はもともとギュスターブ・エッフェルが設計し、1900年に開催されたパリ万国博覧会のワインのパビリオンとして建設されたものであり、その後、モンパルナスに移築されてアトリエに改装され、通 称「ラ・リューシュ(蜂の巣)」と呼ばれた。若き日のシャガール、スーチン、モジリアニなどの巨匠たちが住んでいた所として有名であり、現在はパリ市の記念建築物として保存されている。この建物を模してこの地に再現されたラ・リューシュも、芸術家たちの創作の場として、内部はアトリエと生活設備が整えられ、美術を愛する人であれば誰でも利用できる。
文・撮影 / 柳沢 健
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