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ビジョンウィンドウから眺める信濃の四季

窓の向こうに世界が見える〜信州つれづれ紀行から
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上田城 千本桜まつり / 長野県上田市
日本一のつわもの
 信州上田城は徳川家康をして「日本一のつわもの」と評させた真田幸村の父、真田昌幸築城による戦略性を秘めた名城である。たかだか10万石程度の田舎領主が歴史舞台であれほどの活躍をしたことは驚くべきことである。かって歴史的人物の人気ランキングで、真田幸村が織田信長についで堂々の2位を獲得したと聞いたことがある。
 ちなみに、私が生まれ育ったのは真田の荘があった真田町(城の東北に位置する)であり、通った真田中学校の校章は真田氏紋所の「雁金(かりがね)」であった。子供の頃は真田十勇士(猿飛佐助、霧隠才蔵、穴山小介、筧十蔵、望月六郎、根津甚八、由利鎌之助、海野六郎、三好清海入道、三好伊三入道)の超人的活躍を夢みて、日々山野を駆け回っていたものである。今なお、真田氏が貫いた「武士の一分」は、郷土の誇りである。
 天守閣が造られなかった上田城において、唯一往時を偲ばせるのが大手門である櫓門である。撮影されたカットは、この櫓門のにぎわいであり、門の左側(南側)は崖となり、かってはその崖の麓を千曲川が流れ、敵兵は「なまなかには」この城に近づくことができなかったのである。
文・撮影 / 柳沢 健
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