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未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事

信州つれづれ紀行 / 時空の旅
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あづみ野池田クラフトパーク / 長野県北安曇郡池田町


芝生広場


庭 園 (1)


庭 園 (2)


庭 園 (3)
いつもの春
 晴天に恵まれた日曜の昼下がり、眼下に安曇野を眺め正面に北アルプスを仰ぐ東山麓の高台に位置する池田クラフトパークを訪れた。広く開放された斜面には穏やかな陽射しが降り注ぎ、山腹の木々の間にはようやく咲いた山桜の色彩が点在する。
 そこには期待を裏切らない「いつもの」春望があった。
 上原良司は大日本帝国陸軍の大尉である。長野県北安曇郡七貴村(現池田町)出身、慶應義塾大学予科を経て、1942年慶應義塾大学経済学部入学、翌年歩兵第50連隊入隊、1945年5月11日、陸軍特別攻撃隊、第56振武隊隊員として三式戦闘機「飛燕」に搭乗、沖縄県嘉手納の米国機動部隊に突入して戦死、享年22であった。戦没学生の手記「きけわだつみのこえ」(岩波文庫)には「所感」と題された彼の遺書がその巻頭に掲載されている。
 その上原の記念碑が芝生広場の斜面上部の片隅にふる里を眺めるようにひっそりと立っている。
「所感」
自由の勝利は明白な事だと思ひます
明日は自由主義者が一人この世から去っていきます
唯願わくば愛する日本を偉大ならしめられん事を
国民の方々にお願ひするのみです
2016.04

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