Linear 未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
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絶対的真理と相対的真理
 宇宙には「真理」がある。だが社会にはない。社会にあるのは「利害」である。もっとも社会では「真理」とは言わずに、等価的意味あいで「正義」という言葉が使われる。常日頃、我々は社会には正義があると思っている。だがその正義は立場によって異なる。日本が考える正義とは中国では正義ではなく、中国が考える正義とは日本では正義ではない。ともに「正義が一致」するのは「利害が一致」した場合のみである。つまり、正義は立場によって異なるし、仮に立場が同じであっても時代によって異なる。正義は立場によって時代によって変転するのである。
 ゆえに、正義を貫こうとするならば、まずは利害を一致させることが得策である。正義は多く哲学的であり、利害は多く経済的である。相異なる基盤に立つものを同列に考えることにはもともと無理がある。
 私は立場によっても時代によっても変わらない真理を「絶対的真理」と呼び、立場によって時代によって変わる真理を「相対的真理」と呼んでいる。
 日本政治における昨今の政治的混乱(テロ等準備罪法案、森友学園問題、加計学園問題 ・・ 等々)もまた絶対的真理と相対的真理を「ごちゃまぜ」にしているところに端を発している。 私とすれば、立場によっても時代によっても変わらない「絶対的真理」に与したいのがやまやまなのであるが、浮き世の世間に支持された「相対的真理」は、そう容易くそれをゆるしてはくれないのである。

2017.06.16


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