Linear 未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
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風に吹かれて
 「風に吹かれて」と言えばまずボブ・ディランが思い浮かぶ。1962年にリリースされその後のフォークソング界に大きな方向性を与えた名曲である。 次に浮かぶのは1970年に発刊された五木寛之のエッセイ「風に吹かれて」である。こちらは時代をこえて読みつがれ累計部数460万部を突破した氏の代表作となっている。
 いずれも「青年は荒野をめざす」が標号の時代であった。それから50年ほどの時が流れ、少々時代遅れの感があるが、本サイトで連載している「信州つれづれ紀行」の副題として、私はこの「風に吹かれて」を冠した。 吹く風には今も尚、当時と寸部も変わらぬ憧れにも似た漂白への思いが流れているように感じられるからに他ならない。

2017.05.04


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