Linear 未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
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ビックデータとは
 コンピュータを基とした情報化社会が進行すればするほど情報データは幾何級数的に増加していく。今では「ビックデータ」と呼ばれる蓄積された膨大な情報データを社会に役立てようとする機運が高まってきた。だが「社会学的不確定性原理(第759回)」で述べたように、事態の変化速度が急速に上昇すると、とらえた情報がその時点ですでに陳腐化してしまっている。これは多大な労力をもってデータ収集に奔走したとしても日を置かずしてそれらの大半が「死にデータ(使えないデータ)」となってしまうことを意味する。そして情報化社会の進行速度があがればあがるほど、この割合もまたあがる。そのうち3日ともたなくなってしまうであろう。
 様相は1年前のデータを使ってとある会社に電話でもすると「○○課長さんをお願いします」に「○○は3ヶ月前に退職しました」となり、「○○係長さんをお願いします」に「○○常務のことでしょうか」となったりすることになる。かくなる状況の中でビックデータとはいったい何を意味するのであろうか・・・?
2013.09.14

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