Linear 未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
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怖ろしく貧乏
 どくとるマンボウこと作家北杜夫氏が24日亡くなった。氏の「どくとるマンボウ青春記」を読んだのははるか昔、いつのことであったであろう。あの頃は「読書」そのものが極上の文化であり、娯楽であり、夢であった。現代はさまざまに文明が進歩発展したとはいえ、あの頃のような胸躍る「読書」がない。電子書籍でどこでも読めるようになったにしても、いったい「何を読む」のであろう・・。

 現代社会は便利とひきかえに「生きるに大切な何か」を失ってしまったようである。物質的には豊かかもしれないが、精神的には怖ろしく貧乏である。
2011.10.26

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